サイトの閲覧には検索エンジンの存在が欠かせません。現在、日本国内と世界で多数存在する検索エンジンの中でもトップのシェアを誇るのがGoogleです。今回は、Googleが公式に提示している検索の仕組みとサイト改善のポイントをご紹介します。
検索エンジンとは?
本題に入る前に、用語について説明します。
インターネットに存在する情報を検索する機能およびそのプログラムのこと(出典: Wikipedia)
もう少しわかりやすくするとインターネット上のwebサイトの中から、検索キーワードへの関連性の高いwebサイトを探し出し、一覧表示してくれるシステムのことです。
日本では、Googleが70%以上のシェアを占めています。
Google検索エンジンの仕組み
Googleでは、3つのステップでWebページから検索結果を取得しています。
- クロール(サイトを探しアクセスする)
- インデックス登録(情報をまとめて保管する)
- 検索結果の表示(順位をつける)
検索結果が表示されるまでの一連の流れを理解することで、サイト作りの改善ポイントが見えてきます。
では、早速流れに沿ってみていきましょう!
クロール(サイトを探しアクセスする)
1つ目のステップは、WEBにどのようなページがあるのかを見つけ出すところから始まります。
- Googlebot(別名:クローラ、スパイダー)と呼ばれるロボットが、インターネット上に存在するサイトを巡回し、新しいサイトを自動検出していきます。1度でもアクセスを行ったサイトは既知のページとしてGoogleのデータベースに登録されます。
- ページのURLを検出すると、そこにアクセスして内容を確認します。
- 新しく追加されたページは、既知のページからリンクを辿ることで検出していきます。これにより、新しいページや更新されたページがGoogleの検索結果に表示されるようになります。
インデックス登録(情報をまとめて保管する)
ページを検出されると、検索エンジンはその内容を把握し、「Googleインデックス」と呼ばれる巨大なデータベースに登録を行なっていきます。この作業をインデックス登録と言います。
インデックスには、ページのコンテンツと場所(URL)が記述されています。
その際、クロールからインデックス登録の間に、ページがこれまで登録した内容と重複していないかチェックを行います。重複していると判断されると、ページのクロール頻度が大幅に低下してしまうので注意しましょう。
検索結果の表示(順位をつける)
検索エンジンから検索が行われると、Googleは様々な要因に基づいて、インデックスからユーザーが欲しい情報に近いものを判断し回答を行います。
つまり、サイトのインデックス登録までが行われていないと検索結果にも表示してもらえないということですね・・・。
インデックスから一致するページを選出する際は、Googleのアルゴリズムに基づいて判断が行われます。Googleはアルゴリズムは常に改善されているため、それに合わせてページを設計するのではなく、 ユーザーが望む良質で新鮮なコンテンツを作成してください とアドバイスを行なっています。
コンテンツの内容以外にも下記の項目が判断材料とされています。
表示速度やモバイルにも対応したサイトを作ることが重要だということですね。
- ページの表示速度
- デバイス(PC・タブレット・スマホなど)
- ユーザーの所在地
- 言語
検索結果を上位に表示するポイント
Googleの検索エンジンの仕組みに基づいたサイトの改善ポイントを解説していきます。ここまで記事を読んでくださった方は既にお気づきかもしれませんが、上位表示の前に前提条件として、自分のサイトが、Googlebotにクロールされインデックス登録がされている必要があります。
クローラビリティの改善(いち早くクロールしてもらう)
大抵の場合、サイトの作成や更新から数日後に、自動的にクロールされるようですが、少しでも早く表示させたい場合には以下のような方法を試してみましょう。
サイト作成時のポイント1.サイトの更新回数を多くする
Googlebotは更新回数が少ないホームページよりも、多いホームページを優先してクロールすると言われています。定期的に更新することによってクロールされやすくなると考えられます。
2.サイト内のページにリンクするナビゲーションシステムを組む
Googlebotは、ページからページを辿ることでサイトをクロールしていきます。サイト内のリンクがきちんと設定されていれば、新規に投稿したページもいち早く検知することができます。ホームページからリンクをたどって全てのページが見つけられる状態にしておくことが重要しておきましょう。パンくずリストやサイトマップも予め設定しておけば準備万端です◎
記事作成時のポイント3. 複数ページの記事の場合は、リンクを目立たせる
1つの記事が複数ページに渡る場合は、次ページや前ページへのリンクが目立つようにすることで、ユーザーが容易にページ移動できるようになるだけでなく、クロールもされやすくなります。
効率的なインデックス登録に向けた改善
新しいコンテンツ記事を公開したのにも関わらず、時間が経っても検索結果に表示されないという場合は、インデックス登録に時間がかかっている可能性があるので、次の改善を試してみましょう。
サイト作成時のポイント1.サイトの構成
コンセプトに基づいたわかりやすいページ階層となるようにサイトをデザインにしましょう。
2.重複したURLは統合する、同じような内容の記事は作らない
単一ページに複数のURLでアクセスできる場合や、異なるページのコンテンツが重複している場合は、Googleから重複したURLとみなされ、クロールの頻度が下げられてしまいます。
記事作成時のポイント3.ページの内容が伝わる見出しをつける
具体的でわかりやすいタイトルをつけるようにします。また、ユーザーがサイトを検索するときに入力する可能性の高いキーワードを検討し、そのキーワードを実際にタイトルに含めるようにすることで、クエリとの関連性が高いことを伝えることができます。
4. 画像や動画はファイル名・キャプションをつける
検索ブラウザは、画像のキャプションやタイトルなどのページコンテンツから画像のテーマに関する情報を抽出しています。
画像に関連するテキストが近くに配置されていないと、一部の画像や動画については認識されていない可能性があります。その為、ファイル名やキャプションを正しく設定することで、より素早く情報を取得してもらえるようになります。
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Google Search Console(サーチコンソール )という無料ツールの 「URL検査」 という機能から、Googleにインデックス登録の催促ができます。
クローラーにクロールしてほしいページのURLを入力するだけで、そのページの存在をアピールすることができ、クロールを促すことができる便利な機能です。これを行うことで、迅速にクロールされるだけでなく、より多くの情報を正確に収集してGoogleデータベースへのインデックス登録を促すことが可能です。
検索結果の表示やランキングを向上させる方法
表示速度やモバイルにも対応したサイトを作ることが重要ということを、前項で述べました。ここではその他にGoogleがどんな条件に基づいて、情報を選定しているのかを解説していきます。
1.検索意図を把握する
ユーザーへ最適な回答を返すためには、検索の意図を把握することが大切です。関連性の高い情報を提示するために、Googleでは検索クエリに含まれる単語の意味を分析し、どのような情報を探しているのかを推理します。
例えば、「電球 変え方」と入力したら「電球 交換」「電球 入れ替え」というキーワードの内容も検索結果として表示してくれます。 「書き手は、これらの検索キーワードを意識してコンテンツに含めることが重要です。
2.検索クエリとWEBページの関連性
検索が行われると、インデックスに登録されている内容から検索キーワードを探して、適切なページを見つけます。
そのキーワードが登場する頻度や、ページ上の場所(タイトル、見出し、本文中など)についても分析が行われます。
キーワードがページ(特に、見出しや本文)に出現する場合、情報の関連性の評価が高くなります。
更に、 検索キーワードに関連する画像や動画、種類などより詳細なコンテンツが含まれているページが上位に表示されます。
3.コンテンツの品質
関連性が高いサイトは、一般的に数千〜数万件あると言われています。その中から検索結果の上位表示を決める際には、品質の評価も行われています。
- コンテンツは新しいか
- 検索キーワードが出現する回数
- ページのユーザーエクスペリエンス(UX:単に使いやすい、わかりやすいだけでなく、ユーザーが得る感動や印象を向上させることを目指した概念)の質
評価項目の一部を抜粋しましたが、他にも多くのガイドラインが記載されているため、もっと詳細を知りたい方はGoogleの品質に関するガイドラインを参考にしてみてください。
Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
4.ユーザビリティ(サイトの使いやすさ)
最後に、評価のポイントとなるのが全てのGoogleユーザーが検索結果をストレスなく表示できるかという点です。
具体的には、下記が評価ポイントとなっています。
- 異なるブラウズでも正しく表示できるか
- タイプやサイズが異なる全てのデバイスに最適化されているか(PC・タブレット・スマホどれでも見れるか)
- ページをスムーズに読み込めるか
これらの項目はサイトを作成した後、実際にテストしておくことで、読み手にとってサイトが見やすいか状況にあるか判断することができます。
まとめ
以上、Google検索の仕組みと検索結果を上位に表示するポイントの解説でした。
コンテンツが検索結果として表示されるまでの仕組みを知ることで、上位表示されているサイトがどんな対策を行なっているのかを把握することができます。
仕組みと事例があるなら、あとは自身のサイトで実践するのみです。
基本がまずは大切だと思いますので、まずは仕組みをマスターして次のステップを目指しましょう!